世界の青木のスウィングに思う。

私は、お気に入りプロの一人である青木功プロのビデオを良く見る。特に小技(パッティングを含めたアプローチ)がなんとも言えず好きである。あの職人芸的身体の使い方には大変興味を持って私なりに色々と分析している。いわゆる蟹股打法と言われる。下半身の動きは、一見棒立ちで、見かけ上あまり動かさぬが、大変な筋力を使っていると思う。あの揺るがぬ土台は、強靭な足腰があったればこそで、その上で、体重移動を最小限に抑えた、極めて軸のブレの少ない、外見的には上半身主体のスウィングである。世界広しと言えども、他に類を見ないユニークなスウィングだ。偉大なる我流であると思う。並外れた強い背筋力や握力があるからこそ出来るのだろう。100Y以内は世界一との評判の高いアプローチの技は、リスト主体の転がしが原則と言う考え方も理に適っていると思う。転がしはミスの幅が、上げて止めるショットに比べて、少ない。上げて止まるショットは、ピンがらみにピタッと止まるかと思うと、トップしたり、ざっくりと言う悲惨な結果も招き易い。我々が転がしをやると結果オーライも結構多い。私などは、3回に一回位しか上手くボールをヒット出来ないが、ナイスショットと言われる位結構ピンに寄る。(黙って賛辞を受け入れておく。後で、キャディーさんにはウィンクする。)パッティングの転がりも中々捨て難いものがある。いわゆるパッティングのキャリーボールである。ツツーと芝の上を滑って行き、その後なめるように転がる、あの感じにはなんとも言えない魅力を抱く。芝の上を転がる際の摩擦に、秘密があるように思うが、科学の力で解明出来ないものだろうか。エビデンスが得られれば、誰も彼もが、同じ打ち方をするようになることだろう。私もサイレントポーンのパターを幾つか求めて、試みているが、時に大変上手く行くが、確率が低い。
最後にバンカーショットについてである。青木プロのバンカーショットの際のトップのSWのフェイスの向きであるが、他のプロでは見られないような、方向を向いていて、奇異な印象を受けていた。今まではどうしてああなるのか、皆目分からなかったが、今日素振りをしていて気がついた。ひょっとしたら、バンカーショットの時だけはボールをあまり飛ばす必要がないので、手首を甲側に折って,フェイスを開いているのではないだろうか。(普通のショットでそんな事をしたら丸でボールはつかまらない。)それにより、ボールは上がりやすくなり、あごのあるバンカーも苦もなく脱出と言う事になるのでは!また左肘のフォローでの抜き方にも独特の物がある。
青木プロの「ゴルフは曲げるところに面白味がある。」という考え方も共感を呼ぶ。                 6.6   Mura-Q